TSIホールディングス 「アルファ・インダストリーズ」を秋冬から販売 イメージ、販路を再構築

2025/04/22 06:26 更新NEW!


 TSIホールディングス(HD)は、昨秋に独占販売代理店契約およびライセンス契約の締結を発表した米「アルファ・インダストリーズ」を25年秋冬向けから販売する。グループ会社のTSI上野商会事業部が担当し、卸売りやECを通じて順次販売を始める。協業や販路の再構築、ルックによる訴求などを通じて、ブランドステータスの向上を目指す。

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 アルファは1959年、当時の米国防総省の要請で軍用ジャケットの生産を開始し、累計4000万着以上製造してきた。高い機能性を背景に、現在はタウンユース向けのファッションブランドとしても認知されている。

 日本ではこれまで別企業によるライセンス商品の販売が中心だったが、本国モデル軸の構成に切り替える。定番のミリタリーアウターを主力に、25年秋冬はTSIが企画したスモーキーなピンクやブルーなど含め豊富な色でMA-1を打ち出す。価格は3万円程度。

 レディスも強化する。アウター中心というブランド特性から、本国では販売が秋冬に偏る傾向にある。TSIでは日本市場に合わせて春夏商品や、秋冬に不足する商品をライセンスで補っていく。

レディスも強化していく

 ブランドの見せ方にも力を入れる。ルックではスタイリストのショウヘイ・カシマ氏を起用し、定番アウターを異なる文脈で着こなすスタイルを提案。従来の武骨な印象にとらわれず、タイドアップや肌を見せるセンシュアルな見せ方で新たな側面を引き出す。同じくTSIの「アヴィレックス」はカジュアル色が強いのに対し、アルファでは洗練された印象を意識し、すみ分けを目指す。

タイドアップで洗練された印象に

 販路は今後セレクトショップなどに絞る。デザイナーズブランドなどとの協業も積極的に取り組む。25年夏ごろには期間限定店を予定、年内には渋谷・原宿エリアなどへの直営店出店も検討している。



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