繊研新聞社は商社の19年度繊維事業業績アンケートを実施した。繊維事業売上高(連結および単体)の回答企業26社の大半が減収だった。26社の売上高合計は2兆4893億円で18年度比8.1%減。18年度の26社合計は2兆7057億円であり、1年間で2100億円以上が減った計算だ。上期は比較的堅調だったが下期に入り、暖冬による秋冬物の不振、10月の消費増税、そこに新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちをかけた。
(高田淳史)
OEMなど苦戦
ここ数年で最も低かったのは、衣料品不振で回答全社が減収だった16年度。そこから徐々に盛り返し、上位企業は増収基調、下位企業が減収傾向で格差が徐々に広がっていた。しかし19年度は売上高の上位、下位を問わず10%以上の減収も多く、総じて厳しい。
26社中増収を確保したのは豊島、八木通商、チクマの3社のみ。そのうち豊島は19年6月期、チクマは19年11月期のためコロナの影響は反映されていない。八木通商は「モンクレール」や英国ブランド「バブアー」が好調で増収だが、「運営する小売店が100ほどになっている。セール期にコロナで販売できず痛かった」(八木雄三社長)と経常利益は半減した。
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