ルック多田和洋社長「やるべきことを着実に」

2017/02/21 12:00 更新


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 昨年で事業の選択に区切りをつけ、新たな発展に向けた土台を整えた。今年は18年を最終年度とする中期経営計画を着実に実行する。

 既存事業のさらなる価値向上に力を注ぐ一方、10年ぶりとなるオリジナル婦人服ブランド「フィラージュ」を立ち上げるなど、ルックの未来を担う新規事業の開発にも意欲的に取り組む。

“未来のルックを担う新規事業の開発を”

■あらゆる可能性探る

 --一部ブランドの健闘が目立つ。

 全体的に市場が厳しい中で、昨年は相変わらず好調な「キース」が2ケタの伸びを見せ、インポートでは「イルビゾンテ」「レペット」などが好調に推移しました。好調ブランドには共通点があり、価値観がしっかり認知されていることと、ブランドに対するイメージが上がっていることです。それぞれのブランドの立ち位置を明確にし、商品の良さを伝えるきちんとしたクオリティーの物を提供しています。お客の物を見る目はどんどん厳しくなっていますから、ブランドとしての価値を上げていかないとお客はついてきてくれません。

 一部のブランドや海外事業は好調に推移しましたが、NB市場は長らく低迷が続いており、相対的に考えると厳しい一年でした。

--今年の重点施策は。

 昨年で中国事業の立て直しを含めた一連の事業・ブランドの整理にめどがつきましたので、今年は中計で掲げる三つの重点施策を着実に進めていきます。事業の選択と集中では、既存事業の価値向上に注力します。今期(17年12月期)以降、昨年の選択の効果も出てくるでしょう。強化しているECでは、15年に6%だったEC化率が16年に8%となり、中計では10%を目指します。

 17年春夏に10年ぶりのNB、フィラージュを立ち上げます。お陰様で好評を得ており、初年度の店舗数は計画を上回る10店以上となりそうです。上質でコンテンポラリーなブランドはたくさんありますが、フィラージュはコンサバだけで終わらず、ブランド独特のエッジーな感じが受けています。

 新規事業の開発には今後も引き続き力を入れます。未来のルックを担う新規事業は、会社を末永く継続させるうえで絶対に必要なもの。事業の大小を問わず、いろいろな可能性を探っていきます。

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ルック 多田和洋社長

“やるべきことを着実にやる”

■いい物をコアな客に

--消費の変化をどう見る。

 消費のあり方は多様化しており、消費者はより慎重になっています。ただ、消費は上と下に分かれて二極化しているわけではなく、中間層の方でもいい物は高くても買ってくださいます。

 当社は、価格に重きを置いて商品を開発することはありません。絶対的な価値を作ることに基準を置いています。価格に強みがあるわけではないので、自分たちの強みを磨いて戦っていくしかありません。

 日本はなんだかんだ言って、消費に対するパワーが大きい。こんなに百貨店や駅ビルがある国は他にありません。圧倒的多数を狙わなくても、コアなお客様に安定して買っていただければ事業として成立します。

 現時点では、国内の景気はほとんどの人にとって回復している感触がないのではないでしょうか。海外を見ても英国のEU(欧州連合)離脱や米国の新大統領の就任など、先行きが見えない状況が続いています。

 アパレル市場は、明確に良くなる可能性もなければ、取り立てて悪くなる要素もありません。依然として厳しい今の状況が続くと見ています。

 状況が変わらない中で、当社は今までやってきた自助努力の効果が出てくるでしょう。

 国内景気は20年に向けて上向いてくると見ています。一気に局面を変えるような改善策はありません。やるべきことを着実にやる。そうすれば必ず道は開けます。

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ルックの過去5年間の業績と17年度予想

 


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