東京ブランドの25年秋冬は、テーラードアイテムの見せ方が目を引いた。マスキュリン&フェミニンのスタイルに、いかに現代的な軽やかさを感じさせるか、ディテールやシルエットのバランスに工夫が凝らされる。ブラックは東京でもトレンドカラーになっている。
(須田渉美)
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「アキラナカ」(ナカアキラ)はクラシックなディテールを抽象的に変容させて独自のバランスを見いだした。インスピレーション源はマーク・ロスコの絵画。ナカはトランスフォーム期の筆跡に〝生命のような存在〟を感じ、作家の視点をひも解いて服作りに反映させた。テーラードジャケットは、ダブルブレストの作りでフロントのディテールをそぎ落とす。ボタンを外すと、ドレープの利いたシャープなシルエットが映え、知的で柔らかなイメージを感じさせる。ラップスタイルのドレスは、片方のフロントを折り返してウエストベルトに交わるように配して、その下から深いドレープが広がる。対話を重ねるようにシルエットを作り、エレガントに仕上げた。