トキハ別府店 改装後に来店急増 客層の若返り進む

2019/12/03 06:26 更新


トキハ別府店

 9月6日に大幅改装してオープンしたトキハ別府店(大分県別府市)が順調だ。「ゆのまち百貨店」をキーワードに、温泉観光都市別府ならではの足湯や大衆演劇場、地元の物産やグルメ店などを訴求し予想以上に集客している。9月の来店客数は前年同月比94%増、10月50%増、11月も20日までで40%増と急増、売り上げも9~10月で26%増となり、「客数が想定以上に伸び、予算を10%上回っている」(安部昭一店長)。23年度に全館売上高70億円(18年度比約4割増)の目標達成に向け、順調な滑り出しとなった。

(青木修治)

 来店客が伸びたのは杵築市など大分県北部からの市外客や、従来よりも若い20~40代の来店が増えたため。売り場の6割ほどあった直営ゾーンを約4割に絞り、若い層をターゲットとするテナントを増やして客層の若返りを図った。ハウスカードデータでは20代9割増、30代8割増、40代75%増など軒並み高い伸びとなっている。

 特に好調な売り場は、県産品を自主編集して1階に配置した「おんせん市場」や、同じく1階で売り場を倍増し県内最大規模とした「無印良品」、飲食ゾーンなど。4階ゲームセンターに新たに併設した子供向け有料遊び場は、9、10月で約1万人の利用者を集め、7階の大衆演劇場「ぶらり劇場別府座」も「年間4万人の動員目標達成に十分な滑り出し」と言う。

 同店は地下1階、地上8階で店舗面積は約3万平方メートルあり、改装後も4~5階の一部に空きスペースを抱える。5階は12月から年明けにかけチームラボの有料遊園地を誘致するなど、当面は催事場として活用する。今後、増加した子連れ客向けに不足している玩具や子供服など、直営・テナント導入の両面で空きスペースの稼働を目指す。

地場の名品を掘り起こして好調な1階「おんせん市場」


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