24~25年秋冬向けのテキスタイル商談が始まった。7月上旬に開かれた国際素材見本市のプルミエール・ヴィジョン・パリ、ミラノウニカでは、ラメなどの光沢表現や、クラシックな雰囲気の上質素材、自然のモチーフや、表面感のある生地への関心も高かった。年末のパーティーといったドレス需要が復活したことや、ラグジュアリー市場の好調などで、総じてより高級感のある素材が求められている。
(三冨裕騎)
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再起反射や織り目による表現も
ラメ使いを人気素材に推す声は多かったが、求められるのはラグジュアリーに合う上質さだ。光の見せ方に工夫を凝らしたり、にぶい光を放つ銅色を提案する企業が目立つ。モイスマーは、クラシックなツイードにランダムにラメ糸を入れ、主張しすぎない微かな光を表現した。「ツイードをどう新しく見せるか」にこだわり、ふくらみがあったり、より柔らかなタッチで着心地の良さも実現した。にぶい銅の光沢を見せたのはジャッキーテックス。レーヨン・ウール・ナイロン混のジャカードニットに銅色のラメを混ぜ、落ち着いた色合い。