世界の設備投資需要が冷え込みつつある。インフレによる衣料消費の減少が先行きに影を落とし、物流の混乱やコロナ禍に端を発した生産地の移転も一巡した。欧米向けを中心に様子見ムードが広がり、日本国内も円安やエネルギーコストの上昇が投資意欲に水を差している。
(三冨裕騎)
精紡機やワインダーを手掛ける村田機械は、一昨年から昨年にかけて、電気代の上昇や人手不足を背景に工程が少なくて済むボルテックス精紡機の引き合いが強かったが、ここにきて落ち着いてきた。特に中南米地域では、昨年秋ごろまで対米向けに紡績への投資が活発だった。コンテナ代や輸送費の高騰で、中国からの輸入コストが大幅に上がったことが要因だ。ただ、アメリカもインフレで消費が落ち込みつつあるため、昨年末から鎮静化してきた。
この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約いただくと続きを読むことができます。
すべての記事が読み放題の「繊研電子版」
単体プランならご契約当月末まで無料!