衣料品サイズの国際規格作るTC133

2015/09/07 06:05 更新


 ISO(国際標準化機構)で衣料品サイズの国際規格作りをしているTC133の総会が、きょうから11日まで東京で開かれる。日本で開かれるのは今回が初。TC133は、10年に活動を再開し衣服寸法の測り方やサイズ表示などの標準化で積極的な議論をしている。投票権を持つ22カ国のうち10カ国の約30人が参加する。

 TC133には四つのワーキンググループ(WG)があり、WG1(中国提案)は人体計測方法の更新、WG2(韓国提案)はデジタルフィッティング、WG3(フランス提案)はサイズの表示部位などアイテム別基本身体寸法の検討、WG4(南アフリカ提案)は製品寸法の計測方法と表示方法を検討している。

 各WGで積極的に意見を出しているのが日本と英国。日本は各WGごとに委員会を設置、関係業界の意見をまとめWGに提出し日本のファッションビジネスに不利な内容にならないようにしている。今回の総会での注目はWG2で日本が提案する3次元CAD(コンピューターによる設計)の性能標準に関する考え方の標準化だ。昨年の総会で考え方を提案したところおおむね好評だった。

 今回はパート1の2次元の衣服パターンを、コンピューター上で人体モデルに3次元で着装させた時、着装状態で衣服寸法が再現できるかを評価する方法について詳しい説明をする。同案は1回目の投票期間中で、事務局は賛同国作りのためフランス、イタリア、英国などを訪問し内容の事前説明を行ってきた。総会でも内容説明と同時に賛成投票を要請する。今回の投票で認められれば規格案作成が本格化する。

 3次元CADの性能標準は3部構成になる予定。日本は今回の総会で、パート2の個人体形とコンピューター上の人体モデルの一致度を評価する方法について新たに提案し、来年の投票を目指し活動を本格化する。



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