タビオ オムニチャネル戦略を加速

2017/04/12 06:30 更新


 タビオは、オムニチャネル戦略を今期から加速する。EC販売商品の取り置き拠点ともなる駅ナカなどの小型店開発、スマートフォン用会員証アプリ「タビオアプリ」の機能強化、米国でのEC販売などが柱となる。現状、ECの売上高構成比は3%程度だが、早期に10%に高めたい意向だ。

 前期までは大型店やメンズなどとの複合店の再構築に注力していたが、これが一段落し、今期(18年2月期)は小型店に注力する。

 当面、駅ナカをはじめとする首都圏中心の繁華街に4~5店、約33平方メートル程度の小型店を出店する計画だ。早ければ今月中に1店目を出す。

 タビオアプリの会員は現在29万人。昨年、ポイントの共通化からスタートし、2月には女優・ファッションコーディネーターの高橋愛さんを交えた会員限定イベント「靴下女子会」も初開催した。

 アプリは画像投稿機能の搭載など、もう一段の機能強化を進めていく。一方、店頭接客用アプリを導入し、店頭に無い商品については、ECサイトに誘導して販売する体制を整備する。Wi‐Fiは全店に導入、店舗への誘導はGPS(全地球測位システム)機能を活用する。

 米国では、ブランディングやマーケティングなどを手掛け、日本の様々な大手企業をクライアントに持つビートラックスと連携し、9月のEC販売開始に向けた最終的な詰めを行っている。

 現地法人「タビオアメリカ」(仮称)を設立する事業形態を見込むが、出資額、企業形態などは未定。西海岸のスポーツ寄りの靴下で実績を作り、東海岸に広げる方針。内外価格差を見て単純に価格設定するのではなく、消費者が納得する商品と価格帯をきめ細かく見極めていく。

 オムニチャネル戦略を進めていくため、この間、億単位のコンサルティング費用を投入。越智勝寛社長は「既存店舗もライフスタイル提案型ショップへとVMDを抜本的に変えていくが、急務はECでナンバーワンになるための仕組み作り」と強調する。

タビオポスターモデル 高橋愛さん



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