鈴憲毛織が債権者説明会 ブライトン・ジャパンが事業承継を検討

2025/02/04 17:00 更新NEW!


 1月30日に民事再生手続き開始を申請し、弁済禁止の保全処分決定及び監督命令が発せられた鈴憲毛織(愛知県一宮市)は2月4日、債権者説明会を尾州ファッションデザインセンター(FDC)で行った。

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 申し立てに至った経緯、財務状況、再生計画の立案に向けての方針、スポンサー選定のスケジュールなどを説明した。

 同社は15年度から藤澤亨社長体制で経営改善に努めていたものの、コロナ禍による売り上げ激減で赤字が続いた。直近でもメインバンクから追加の運転資金融資を受けるなどしたが、メイン素材のウールの受注が尾州産地全体で24年8月から下降し、資金繰りが悪化したため民事再生手続きの開始を申し立てた。

 24年3月期は売上高6億2400万円、営業利益960万円。債務額は申立書ベースで22億2300万円。

 現在、同社に新規融資を検討しているブライトン・ジャパン(東京)が事業承継を検討している。同社は「今最も重要なのは事業の安定継続。尾州の高品質なテキスタイル技術は国内外で評価されている。この技術と伝統を次世代につなぐため、全力を尽くす」と話した。

 鈴憲毛織はスポンサーへの事業承継による対価や非事業用資産を主な原資として再生債権を弁済する再生計画を立案する方針。



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