英国の「サンスペル」は23年秋冬向けで、英国のコンテンポラリーアーティスト、アンナ・マックの作品のカラーパレットを反映し、柔らかでコントラストの利いた配色のワードローブを揃えた。
滑らかで肌触りの心地良いコットンTシャツを定番にしているが、秋冬はスコットランド製のセーター、無染色の英国羊毛を使ったへリンボーンのコートなど、上質な天然素材を使ったアイテムとともにレイヤードスタイルを充実している。湧き水で洗って柔らかに仕上げたラムズウールのセーター（3万円台後半）は、緩やかに首元を覆うタートルネック、ちょっと高めのクルーネック、ポロシャツ型など、首元の表情に抜け感を出す。フィッシャーマンズセーターは、イタリア製のメリノウールを使ってきりりとモダンに仕上げた。トラディショナルな良さを大事にしながら、テクスチャーやディテールを少し変えた印象が新鮮だ。リサイクルウールをパイル仕立てにしたフリース風のジレもある。ニット製品は一部を除き、ユニセックスでXS～XXLを扱う。
昨年、本国が100%出資して日本に設立したサンスペルは、今年3月からECの運営を始めた。現状は英国の在庫を共有し、ほぼ全ラインナップが購入できる。秋冬は卸売りもスタートする。当面は、日本市場のニーズの把握に重きを置いて、気長にビジネスを育てていく方向だ。
