盛岡のセレクトショップ菅原靴店 ユーチューブで危機を脱出

2022/12/08 06:30 更新有料会員限定


 「盛岡、東北に人を呼び込むのが最終的な目標」と話すのは、地元靴屋の4代目で、メンズ・レディスのアパレルも扱う菅原靴店(盛岡市)の菅原誠社長だ。代替わりした15年前に靴のセレクトショップに転換、高級靴などを仕入れたものの売れずに在庫が積み上がり、資金繰りにはずっと苦労してきた。窮地を救ったのがECで、ユーチューブのチャンネル人気に伴って売り上げも右肩上がり。東京への出店を考えたこともあるが、「今はそんな時代じゃない」。むしろ、東京や大阪から来てもらおうと、地域資源の紹介などにも力を入れている。

(永松浩介)

どうすれば売れる

 かき氷や団子屋を営んだ初代が最後に行き着いたのが靴屋。その後、祖父、父親が代を継いだ。「とにかく岩手にいるのが嫌だった」元甲子園球児は、都内のホテルで6年働き、イタリアに渡って語学と経済学を学んだ。帰国後はイタリア語の通訳や靴のファクトリーブランドのエージェント業に就いた。家業を継いだのはリーマンショックの頃。バブル崩壊以来の苦境で会社は借金まみれだったという。

この記事は有料会員限定記事です。繊研電子版をご契約すると続きを読むことができます。

ログイン契約して読む

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード電子版購読者限定デジタルニュース



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事