花と服が楽しめるブランド「SUFS」(スフ)を立ち上げた山田千紘さんは、大手SPA(製造小売業)のパタンナーから独立して合同会社セニトナムを起業した。21年2月にスタートした東京都荒川区のファッション特化型起業家支援拠点の「イデタチ東京」の1期生として入居しシェアオフィス内に事務所を構えている。
山田さんは花を五感で感じられるブランドを開発するため、生花店で働いた経験もある。同ブランドは「花屋のドアを開け、花の香りを胸いっぱいに吸い込み、華やかな香りで全身が満たされていく。そんな体験を家でも楽しめるようにしたい」との思いから生まれた。商品は黄色のスターチスの花をイメージした鮮やかなイエローのフリルスカートや花の刺繍を入れたハイネックのカットソートップなどがある。服作りでは「小ロット生産なので、自分が満足できる品質とコストに合う国内の縫製工場と出合うのに苦労した」という。
昨年から認知度向上を目指し、都内百貨店など数店で期間限定店を開いてきた。今後は「生花店で買える服」を目指し、異業種への新たな販路開拓にも挑戦する。「ブランドの世界を表現する空間もプロデュースしてみたい」としている。