キャップス（大阪市）が手掛けるバッグ主力のブランド「ストリームトレイル」が、ターポリンを使った防水バッグで釣り人やサーファーから支持を集めている。東京・自由が丘に構える店舗では日用雑貨も販売し、地元の高感度層も取り込んでいる。
（高塩夏彦）
キャップスのメイン事業が釣り具製造卸のため、水辺での使用を前提とした商品企画が特徴だ。看板商品のリュック「ドライタンク」は防水性はもちろん、見た目以上に荷物が入る縦長の形状など、使い勝手の良さで人気を呼んでいる。18～40リットルの4サイズあり、1万円台半ば～2万円ほどの買いやすい価格も魅力。主な販路は全国の釣具店やアウトドア専門店、ライフスタイルショップへの卸だ。
大型のトートバッグはサーファーの愛用者が多い。「ぬれたウェットスーツを入れて車に積んでも車内を汚さず助かる」と実用面での評価が高く、リピーターもついている。そのほか、ポーチなどの小物や、ブランドキャラクターのカエル「デイブ」をあしらったキーホルダーなどのグッズもある。
店舗は自由が丘駅から歩いて10分ほどの路面店。関連会社で、ライフスタイルグッズの企画・製造・販売主力のグローバルフォルムコンクリート（東京）が運営している。中心地からは離れるが、約200平方メートルの広い売り場と山小屋風の内装が魅力の落ち着いた空間だ。
ストリームトレイルの商品だけでなく、ライフスタイルショップが多い周辺環境に合わせて、食器などの生活雑貨も販売している。休日はバッグを求めて訪れるアウトドア好きがメインだが、平日は散歩や日常の買い物ついでに、雑貨を買っていく地元の年配客が多い。
グローバルフォルムコンクリートの食品ブランド「マムカフェ」も扱っている。もなかにスープの素が入っており、お湯を注ぐだけで食べられる。だしが入っていて米と混ぜてお茶漬けとして楽しめるものもある。キャンプなどのアウトドア用途で人気なだけでなく、和菓子のような上品な見た目のため、ギフトにも売れている。
「アウトドアバッグだが、店舗周辺はファミリー層も多く、子供の通学や部活バッグにも提案したい」と伊藤裕晃店長。今後は地域イベントへの参加などを通じて店の知名度を上げ、新規顧客を獲得したい考えだ。
