「ヒュンメル」 今期、10%増収を目指す パリ五輪でハンドボールに期待

2024/01/17 06:27 更新


 エスエスケイは今期(24年6月期)、デンマークのスポーツブランド「ヒュンメル」で売上高10%増を目指す。前期も主力のサッカーをはじめ全般的に好調だったが、「24年はパリ五輪もあり、日本代表にユニフォームを提供しているハンドボールなどにも期待」(南剛ヒュンメル事業部長)している。

【関連記事】《トップに聞く》エスエスケイ社長 佐々木恭一氏 今期の事業テーマは“進取”

 前期、同ブランドは17%増と好調だった。サッカーのアパレルやシューズ、ハンドボールのシューズ、バスケットボールウェアなど「全般的に良かった」。特に北欧ストリートテイストのカジュアルウェア「ヒュンメル・プレイ」は50%増。競技場での販売会など「ファンビジネスが好評」で、商業施設での期間限定店も増やした。

 今期に入ってはサッカーの新スパイクが好調な出足。23年シーズンからサポートを開始したサッカーJ1リーグ「ガンバ大阪」によるブランドの認知度の向上効果もあり、学生や子供向けを含めてチーム関連グッズにも期待している。

 今期も引き続きファーストオーダーの受注のみを生産し、「余分な商品を作らない」構え。サステイナビリティー(持続可能性)も意識して返品やセールを減らし収益性を重視する。

 同ブランドではスクールウェアメーカーの瀧本(大阪府東大阪市)とサブライセンス契約を締結し、スクールスポーツウェアを25年度から開始する。これまでも眼鏡やファッション衣料のライセンス供与は実施してきたが、今後も雑貨分野のほか、車椅子や義足といった「多様性を尊重するブランドイメージを生かし、社会の課題解決につながる商品」も検討している。

 23年4月に三井アウトレットパーク大阪門真(大阪府門真市)に出店したアウトレット「ヒュンメル」は順調な出足で、12月15日には三井アウトレットパーク北陸小矢部(富山県小矢部市)にも出店した。これでアウトレットは4店目。競技ウェアのほか、デイリーにも着用できるライフスタイルウェア、スニーカーを充実した。店舗面積は92平方メートル。24年も直営2店の出店を計画している。

23年12月15日にオープンしたヒュンメル三井アウトレットパーク北陸小矢部店

 24年秋冬物はサッカーウェアのデザインや価格帯を一新した。動きを意識したデザインに加えて、北欧のテイストを盛り込み、タウンユースにも対応する。23年秋冬に若干値上げしたが、中国からタイやベトナムへの生産拠点の見直しなどにより価格帯を再度引き下げた。

「ヒュンメル・プレイ」24年秋冬はレトロなスタイルにトレンド感をミックス


この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事