メンズ・レディス「スピンズ」などを店舗展開するヒューマンフォーラム(京都市、岩﨑仁志社長)は、同社が研修などに利用する「ヒューマンフォーラム村みんなの家」で、他社も招いて「コレカラのアパレルとコレカラのツナガリ」と題した勉強会を1泊2日で開いた。「SDGs(国連の持続可能な開発目標)からその先のトレンドへ」をキーワードに、参加者がサステイナビリティー(持続可能性)を軸にした活動・ビジネスを報告し、意見を出し合った。
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アパレル会という名称で集まったメンバーは約20人。ヒューマンフォーラムの社員をはじめNPO(非営利組織)法人セブン・ジェネレーションズの赤塚丈彦さんや関口守さん、ソーシャル・オーディターとして活動する青沼愛鎌倉サステナビリティ研究所代表、企業・法人間で在庫を売買する繊維・ファッション業界のフリマサイト「スマセル」を運営する福屋剛ウィファブリック社長、婦人服メーカーで19年春からシェアタグを普及させて持続可能な社会作りを計画する山野真成フォーイット社長らが参加した。ヒューマンフォーラムもアップサイクルの取り組みについて話した。
前半はSDGsを体験できるゲームを通じ経済や環境、社会が変わるためのヒントを学んだ。続いて様々な業種同士で、持続可能な社会を目指す動きを確認し合った。「サステイナブル教育の場がもっと必要」「サステイナブルを逆に売名行為につなげる動きも懸念される」「例えばこれを買うと環境に対する負荷がどのぐらい軽減できるのか具体的な数値を示すことが効果的」などの声が出た。
「これまで多くの企業が早く大きくなることを目指してきたが、そろそろ考え方を変え、みんながハッピーになる視点も重要になる」と岩﨑社長。「これからもっとSDGsに関心を持つ仲間とのつながりを増やしたい」と強調する。ヒューマンフォーラムはSDGsへの意識を高めるため、勉強会以外にもセブン・ジェネレーションズと協力し、幅広い人を対象にカードゲーム「2030SDGs」の体験会を継続開催中だ。
