「ソニア・リキエル」が再建型破産手続きを申請

2019/05/08 06:28 更新


 【パリ=松井孝予通信員】昨年創業50周年を祝った仏メゾン「ソニア・リキエル」が、パリ商事裁判所に再建型破産手続きを申請、6月末を期限に売却先を探していると仏メディアが報道した。

 同メゾンは12年、「デルヴォー」「クレジュリー」を傘下に持つシンガポールの投資会社ファーストヘリテージブランドが買収し、グローバル化戦略を軸に、この7年間で約2億ユーロ を投資した。16年の再建計画でコレクションの再編成、ジャパン社設立、仏国内の人員削減などを行ってきたが、18年の売上高は、買収当時の8000万ユーロ から3500万ユーロ に落ち込んだ。今年初めには欧米の直営店が閉鎖された。顧客が高齢化する一方で、ミレニアル世代に向けたマーケティングとデジタル化の遅れ、レザーグッズの商品開発の不足が敗因として指摘される。

 メゾンの創設者ソニア・リキエルさんは16年に死去。14年からアーティスティックディレクターだったジュリー・ドゥ・リブランはこの3月に退任し、同ポストは空席のままでいる。



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