中小企業基盤整備機構は、AI(人工知能)を活用した自動応答サービス「起業支援チャットボット」のサービスを始める。ビジネス支援サイト「J‐Net21」のコンテンツを学習データとして活用し、起業の相談に24時間365日対応するサービスだ。
起業を目指すユーザーとのテキストによる会話形式で情報提供する。学習データとして、J‐Net21に掲載されている、起業マニュアル、経営ハンドブック、業種別開業ガイド280業種、市場調査データ150種、各種書式フォーマット、起業関連の補助金情報を利用する。ユーザーはいつどこからでもスマートフォンで相談できる。将来的には音声会話にも対応する。さらに、起業の経営課題に応じて適切な支援施策や支援事例、適切な専門家などを紹介する「経営相談AI」を開発する計画だ。これも中小機構が蓄積した豊富なノウハウ・データを学習データとして活用する。現在はベンダーから情報収集している段階で、具体的な取り組みは来年度以降になる。
中小機構は、全国の中小企業に十分な支援を実施するため、AI・IT(情報技術)を活用し支援の質と量を拡充すべきと判断した。同時に、中小企業にもAI・ITによる生産性向上が求められるとみて、まず相談を通じてAIを体験してもらう狙いもある。