「独身の日」商戦始まる 上海市内も各社が広告打ち盛り上げ

2020/10/27 06:25 更新


 10月21日から中国最大の消費イベント「独身の日」商戦が始まった。上海市内も各社が競い合うように広告を出し、商戦を盛り上げようとしている。新型コロナウイルス感染拡大の影響で落ち込んだ消費は徐々に回復している。中国国家統計局が発表した9月の社会消費品小売総額は単月でプラスに転じた。コロナ禍でもネット販売は増加しており1~9月の実物商品のネット販売額は15.3%増、社会消費品小売総額に占める割合も24.3%になっている。

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 アリババグループは海外旅行へ行けなかった中間層のために越境ECで注文した商品を72時間以内で手元に届くようにするなど様々な施策を打ち出している。支付宝(アリペイ)などグループ内のプラットフォームを総動員し、より幅広い年齢層の取り込み、オンラインとオフラインの融合の加速にも挑む。

 今年のもう一つの特徴は、商戦の山を11月1~3日と11日の二つ作ったこと。コロナ禍でネット販売は大幅に伸びた。その一方で物流費、人件費、プラットフォームに支払う費用が高騰し、「売り上げの増加ほど利益は伸びていない」(業界関係者)という。プラットフォーマーとしては山を二つにし、集中の度合を分散、コストを抑える狙いもあるとみられる。

(上海支局)



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