秋田のエスエイチケープロダクト、次代へつなぐ自社ブランドを開発

2022/06/10 06:30 更新会員限定


 秋田県大館市の縫製工場、エスエイチケープロダクトは今年から自社ブランド開発に乗り出した。代表を務める加藤義明氏が数年前に故郷へ戻るのを機に異業種から縫製業に参入した。「今のままでは若い人材の確保が難しいため、自社ブランドの企画・販売など新たな挑戦を成功させることで、魅力ある産業を築き上げ、次世代への技術継承につなげたい」との思いが原動力だ。ゼロからの試みの力強い味方として、日本の物作りを支援するDtoC(メーカー直販)プロジェクト「クラハグ」(オンワードデジタルラボ)と組み、秋の販売に向け着々と準備を進める。

(大竹清臣)

 当時、東京でメンズジュエリーの営業担当だった加藤代表は将来的には秋田県に帰りたいと思っていた。その際、大館市の縫製工場の前オーナーから事業を引き継ぐ機会があり、妻がアパレル業界出身だったことも決断を後押しした。16年8月にエスエイチケープロダクトを設立した。

春夏はフル稼働

 シャツ・ブラウスを主力とした工場で有力アパレル企業との取り組みも順調だ。二重ガーゼなど柔らかい生地の縫製が得意で、細かいディテール表現も強み。生産能力は月産約2000枚。従業員は約20人。外国人技能実習生はゼロ。この道40年で手仕事が上手で地域でも有名な職人が班長を務める。

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