SHIBUYA109、春に新業態

2017/02/08 06:06 更新


 東急電鉄の全額出資子会社で、4月3日に設立するSHIBUYA109エンタテイメントは「SHIBUYA109」で小売り事業に乗り出す。東急モールズデベロップメント(TMD)からの会社分割によって、新たに進める成長戦略の一環。

 第1弾として、若手クリエイターや新興ブランドなどの商品を集めた新業態を渋谷109内に今春に開設、自社ECサイトでも同時販売する。新会社の重点施策に掲げるインキュベーション(孵化(ふか))機能強化策の一環。

 「才能があって、実店舗を出したくてもコストがかかるため、なかなか実現できない人たちが多い。そうした人たちをサポートする新たなプラットフォームを作り、SHIBUYA109ブランドの発信力強化にもつなげる」(新会社社長に就任する木村知郎TMD専務)という。店舗は完全な直営ではないが、ブランドの選定などで運営側が主導する「従来の不動産賃貸業から踏み込んだビジネスモデル」となる。

 同業態でノウハウを積み上げ、18年度(19年3月期)以降に「SHIBUYA109ブランドを活用したオリジナル商品や新たな仕組みの開発」も他社へのコンテンツ提供を含め、検討する。

 現在、大阪・阿倍野や鹿児島などの商業施設内で運営しているパッケージ型業態の出店も大都市部で積極化する。「今までの商業施設運営から殻を破らなければ、消費者ニーズの変化に対応できず、激しい競争から勝ち残れない」という。



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