テキスタイルコンバーターの柴屋は、ロングセラーとなっている天日干し加工など、ビンテージ感のある加工素材の引き合いが強まっている。原料などにこだわったサステイナブル(持続可能な)素材も充実している。
天日干し加工「サニードライ」は、乾燥機を使わずエネルギー消費量を削減し、ナチュラルな表情とエコな加工を両立した人気素材で、綿やリネンに加え、綿ナイロン複合など原料の幅を広げている。合繊でもビンテージ感は求められつつあり、特殊圧縮加工の中肉ナイロンツイルは、ナチュラルなビンテージ感とハリ感が特徴。撥水(はっすい)加工も施し、ミリタリー調ジャケットなどのアウター用途を見込む。
「ビンテージフィニッシュ」シリーズも好評だ。綿や綿・リネン混などの生機を長時間もみほぐすことで、ナチュラルな表面感、ふっくらとした風合いに仕上がる。そのほか、プラットエアーイン加工もファンがついてロングセラーとなっている。下晒(さらし)加工で糸が解撚されることによりソフトな風合い、レディスでも使いやすいという。
サステイナブル素材では、ユニチカトレーディングのバイオベースナイロンスパン「ビーメックス・エコプラス」を用いたグログランを提案。でんぷんなどの植物由来原料を使いつつも、糸の物性は従来と変わらない。ナイロン特有のぬめり感に加え、ハリコシ、発色の良さも特徴だ。