セーレン ビスコテックス技術でレース調新素材「ラミュゼ」を開発

2022/03/11 06:27 更新


デジタルプロダクションシステム「ビスコテックス」を活用した

 セーレンはデジタルプロダクションシステム「ビスコテックス」を活用したレース調の新素材「Lamuser」(ラミュゼ)を開発し、ワンピースなどでの製品販売を始めた。本物のレースと遜色ない柄や立体感、透け感を表現すると同時に、レースにはない軽さや肌触りの滑らかさ、イージーケア性などを併せ持つ。

 ワンピースを中心にした同社のDtoC(メーカー直販)型カスタムオーダーブランド「ビスコテックス・メイク・ユア・ブランド」の主軸商品として販売を始めた。見た目はリアルなレース調で、刺繍そっくりな縫い目の模様や立体感、透かし、シースルーを一枚のテキスタイルに表現し、レースでは表現できないような多色柄も可能だ。

 インクジェット技術をコアにしたビスコテックスではこれまで、プリントだけでなく、オパール加工のように生地を部分的に溶解することで着圧変化や意匠性を出せる「ビスコマジック」、凹凸表現の「アクトレッソ」といった派生技術を確立している。これらを進化させ、新感覚のレース調を実現した。

 ラミュゼは意匠性だけでなく、1枚生地で立体調に見せているために軽さが出せ、目付は100グラム以下に抑えた。肌触りも滑らかで、レースのような引っ掛かりがなく、生地が持つストレッチ性で着心地や動きやすさにも優れる。高級感のあるドレープや透明感と同時に、合繊によるイージーケア性も両立した。

 「メイク・ユア・ブランドは在庫レスでゲームチェンジャーになれる技術。レース調だがエネルギーや水の使用を削減できるラミュゼを積極的にアピールし、さらに進化させていきたい」(坪田光司社長)という。

 ビスコテックス・メイク・ユア・ブランドのオーダーメイドアイテムで販売を開始し、ワンピースが6万~9万円台、ブラウスが4万2900円。

DtoC型オーダーメイドでワンピースやブラウスを販売


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