ストライプ状に縮んだシボ
夏に涼しい織物
英語で seersucker。シアーサッカー、サッカーとも言う。春夏シーズンになると耳にする機会が増え、暑い時期のパジャマやレディスのカジュアルドレス、メンズの軽いジャケットなどに使われることが多い。水面に走るさざ波のような凹凸がストライプ状に走っている薄手の平織物で涼しげな印象を与える。
縦糸をたるませた部分と張った部分を交互に配して織ることで、たるませた部分にしぼができる。しぼのある列と平らな列で糸の色を変えてストライプにしたものもある。織り組織で作るほか、平らな布地の上に薬品をプリントしたり、しわを型押ししたりと手法がいくつかあり、このしわを〝サッカーじわ〟と呼ぶ。製造法によっては長持ちしないものもある。サッカーの良さは、肌にベッタリと貼りつかず涼しいこと。吸った汗は凹凸の効果ですぐに放散される。
織りや加工で作った縮んだしわが現れたものを、日本では「しじら」という。古くから「阿波しじら」が徳島県産の夏のきものの素材として知られ、これができたきっかけは偶然、雨に濡れたことで布が縮み凹凸ができたこととされる。