靴輸入卸の世界長ユニオンは、国内向けに卸売りする伊製スニーカー「スペルガ」の販売を再強化する。17年春夏向けで24色を展開する定番モデルに加えて、新ラインも導入。多岐にわたっていた販路を整理し、ファッション性の高いスニーカーの魅力を伝える小売り企業との取引に絞り込み、ブランド価値の向上を図る。
定番の2750モデルは1925年にテニスシューズとして誕生し、品の良い外観からタウンユースに定着。とりわけセレクトショップに支持され、14年以降のスニーカーブームで認知度を高めて大幅に取引先も拡大、15年の販売数量は前年の倍近くとなった。
しかし、客単価の低いチェーン専門店などにも広がり、コットンキャンバス地使いで7800円の価格では、そうした店で売り切ることができず、値引き販売したケースも少なくない。16年の卸売りは、ブーム前の水準に落ち着いたことから、販路を整理し、ファッションスニーカーとしてのイメージを再度訴求する考えだ。