SAPジャパンの顧客ID管理クラウドサービス「SAPカスタマー・データー・クラウド」を、阪急阪神ホールディングス(HD)がデジタルマーケティング推進と新規事業を支えるツールとして活用している。
阪急阪神HDは、リアル空間をデジタル空間に再現する「デジタルツイン都市」構想の第1弾として、21年3月にバーチャル展示・商談会「ウイズコロナ展示会インデジタル甲子園」、続いて22年3月に延べ7万人を集客した「JM梅田ミュージックフェス(β)」を開催した。参加者は3Dアバターの姿で参加できる。これらの参加者のID管理にSAPカスタマー・データー・クラウドを利用した。これにより、複数サイトやアプリIDなどばらばらに管理されている顧客IDを統合し一元管理するとともに、顧客主体の同意管理も可能だ。
また、グループの顧客IDを共通化し顧客データを統合、デジタルマーケティングを推進する「グループ共通ID」構想の下、22年5月には新たな会員サービス「HHクロス」を立ち上げた。会員は一つのアカウントでグループ企業の様々なサービスを受けられる。無料Wi-Fiサービスインフラを軸に、デジタルツイン、メタバース(インターネット上の仮想空間)、動画配信プラットフォームなど含め、グループのサービスの顧客データを統合管理・分析し、積極的なデジタルマーケティングを推進する予定だ。