オケージョンや下着で定番
薄く平らな仕上がりが特徴
レースにはいろいろな種類があるが、大きくは機械編みと手編みに分かれる。機械レースの代表的な一種で、レディスウエアによく使われるのがラッセルレースだ。オケージョンウエアや下着では定番だが、16年春夏の普段着でも前身頃や袖、裾などで部分使いが広がっている。花柄だけでなく幾何柄もあり、今春夏はトライバルを連想させる図柄も多い。
ラッセルレース機という経編み機で作り、薄くて平らに仕上がる。遠目にリバーレースと似ていることから、比較されることがある。ラッセルレースは、もともとリバーレースを安価に作るために生まれた。
リバーレースは、レースの原型と言われ、太い糸と細い糸を複雑に撚り合わせながら作るのに対して、ラッセルレースは高速で編みながら模様を作る。ラッセルレースの価格はリバーレースの約3分の1以下。リバーレースは糸の粗密や濃淡が幾段にもなって見え、模様の階調が豊かで、地にあたるチュール状の目に大小があるが、ラッセルレースはチュール状の目の大きさが整っている。繊細さ、優美さ、品位ではリバーレースが勝る。
ラッセルレースの素材は、ポリエステルやナイロンを主に、綿やリネン、アクリル、ウール混など。
日本製もあるが、大半は中国や韓国製が使われている。