舌をベーっと出したアイコンで90年代前半に一世を風靡(ふうび)した「ルゥ・ディ・パフィー」が〝再度の復活〟を目指す。15年に再デビューしたがうまくいかずに休止していた。今年デビュー40年になるのを機に、今風に商品をアップデートし、運営会社の創業の地・兵庫県尼崎市のイメージを重ねた〝ネオ昭和〟ブランドとして生まれ変わらせる。ECを中心に販売する。
7月にはインスタグラムの公式アカウントを開設、8月末にECサイトもオープンした。現在、クラウドファンディングの「キャンプファイヤー」でプロジェクトを立ち上げ、支援を募っている。
きっかけは、益原武史専務が新卒で入社した東京の会社から、家業のルゥ・ディ・コーポレーション(尼崎市、益原豊社長)に転じた際、幼い頃に親しんだブランドがなかったのを残念に思ったこと。「関西に帰ってきてからルゥ・ディ・パフィーの話で盛り上がることが多かった。思い入れがあるのは自分だけではないと実感した」と話す。
元々のコンセプトを踏襲しつつ、かつての工場地帯でありレトロな雰囲気の尼崎発信のネオ昭和ブランドとして再出発する。そうした街並みで着ることでブランドの世界が補完され、かつてのファンには懐かしさを、若い人には新しさを感じてもらう。販売はECのみだが、地元の施設での期間限定店も開いた。
今の時代に合わせ、大きめのサイズやシルエットを意識し、ユニセックスに対応する。当時を知るファンのため、クラシックなアイテムも併せて販売する。ベーマーク刺繍入り袖切り替えトレーナー(税込み1万4300円)など。新しいイメージを打ち出すため、着用ルックのモデルには、尼崎出身で元アイドリング!!! 、元『JJ』専属モデルの大川藍さんを起用した。
90年代に人気だった同類のブランドとしては、骨をくわえた犬がトレードマークの「ガルフィー」(ク・ラッチ)があり、リブランディングに成功している。