【パリ=松井孝予通信員】スイスのリシュモンは、デザイナーのアルベール・エルバスと共同で新会社「AZファッション」を設立すると発表した。社名はアルベールの頭文字A、エルバスのZに由来する。
エルバスは15年10月に仏「ランバン」のアーティスティックディレクターを退任。この4年間、日本の「コンバース」、「レスポートサック」、最近では伊「トッズ」などと協業してきたが、リシュモンとの今回の契約で本格的な復帰となる。ブランド名や時期などはまだ公表されていないが、エルバスはレディスコレクションで新たにスタートする。
リシュモンのヨハン・ルパート取締役会会長は、「アルベールの才能、独創性、女性に対する感性はリシュモンに大きな価値を与えてくれるだろう」と述べた。エルバスは、「現代の女性のために『ドリームファクトリー』をリシュモンと共に作っていくことを大変幸せに思う」と喜びを表した。
リシュモンは「カルティエ」「ヴァンクリーフ&アーペル」をはじめとするハイジュエリー、ウォッチメゾンを傘下に持つ。ファッション部門(「クロエ」「メゾン・アライア」など)の売上高は全体の約15%。昨年8月には大手EC企業、ユークスネッタポルテを傘下に収めるなど、ファッションに力を注いでいる。