ウガンダの工房でアフリカンテキスタイルを使ったバッグなどを作るリッチーエブリデイ(東京、仲本千津代表兼COO=最高執行責任者)は、7周年を記念したバッグ「ギフトフロムトラッシュ」の販売を始めた。古着や端切れなど〝ごみ〟を生まれ変わらせたバッグを通じて、大量生産・大量廃棄や、先進国から途上国への余剰衣料の流入などの社会課題を提起する。
「ウガンダのサンデーマーケットには全世界、特に欧米からの余剰在庫や古着が数多く集まり、格安価格で売られている」と仲本代表。アフリカの各地の市場には、難民キャンプへの寄付として集まった古着の中でさばききれなかったものや、先進国の余剰在庫が集まるという。
仲本代表は「現地の人が安く服を手に入れることができ、古着を仕事としている人の収入にもなる。しかし一方で、現地の繊維産業を弱め、縫製業に従事する人の仕事を奪っている」と指摘する。余剰品の有効活用や寄付といった善意が、誰かの生活を圧迫している現実を認識して欲しいという思いを込めて作ったのが、ギフトフロムトラッシュだ。
第1弾として販売しているバッグは、古着のジーンズと工房から出た端切れを組み合わせて作るトート「グッドウィル・バッグ」。ボディー部はデニムをパッチワークし、サイドには様々なアフリカンプリントの端切れのフリルで彩った。税込み1万3200円。
9月23日から販売する第2弾は、工房で出た端切れとウガンダの特産品のバーククロス(樹皮布)や牛の角を組み合わせたハンドバッグ。昨年発表した「ナオロヴ」ブランドの「エババッグ」と同じ形で、アップサイクルに希望を見いだしたいとの思いを込め「ホープバッグ」と名付けた。1万6500円。
公式オンラインストアと、土日祝日のみショップとして営業する東京・神楽坂のショールームで販売している。
(壁田知佳子)