ペッパーの店舗導入効果ある?なし?

2016/08/24 05:00 更新


 レディス専門店のエムズ(福島県喜多方市)は13~16日の4日間、「レトロガール」イオン越谷レイクタウン店で、秋物デニム製品販促イベントとの連動で、AI(人工知能)ロボット「ペッパー」を店舗スタッフとして導入した。ペッパーがデニムワンピースとアクセサリーを着用して集客と接客を行い、4日間の売り上げは予算比20%増だった。

 ペッパーを導入したのは、AIロボット活用がアパレル店舗であまり進んでいない中で、自社店舗ではどういった効果があるのかを検証するとともに、お盆期間中に他店とは異なる店頭イベントを実施したいと考えたから。

 お盆期間中で館に人が多いなか、ペッパーの声で存在が遠くからでも分かるため、子供やターゲットとする10~20代女性客が自然と集まり、常時店頭がにぎわった。ペッパーが着るウェアも「可愛い」と好評。集まった客に可愛らしく積極的に声をかけるため、スタッフも巻き込んで会話が弾み、店内への誘導につながった。

 ペッパーには「店の人気商品ランキング」「性格診断」「商品紹介」「アンケート」をあらかじめプログラミングし、タッチパネルで欲しい情報を選べるようにしたが、ほとんどの客が性格診断と商品紹介を選んだ。

 導入結果について、相馬靖取締役システム部兼物流部部長は「イベントでの差別化として、ペッパー導入は効果的だった。もっと準備期間を長く取れば、行える施策も増える。課題は、ロボット単独で接客できないため、近くにスタッフが付かなければならず、常設は難しい。また、手の位置が小学生低学年の頭の高さのため、安全面への配慮も必要」と語った。

 16日限定で税込み3000円以上の購入者には、スタッフとじゃんけんしてもらい、買った人にはハーゲンダッツギフト券を進呈する販促も実施した。



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