1月のファッション小売り商況 セール期も正価品が押し上げ 暖冬で防寒着は不振

2024/02/05 08:00 更新有料会員限定


セレモニー服などオケージョン需要を掘り起こす(西武池袋本店)

 1月のファッション小売り商況(速報値、既存店売上高)は、暖冬の影響でコートなどの防寒アイテムが不振だった一方で、オケージョン需要に対応したジャケットや、ニットアイテムが良かった。百貨店は引き続き、インバウンド(訪日外国人)需要や高額品が下支えした。セール品はいま一つだったが、値下げをしない定番品や春物の正価品が押し上げた。専門店はセールが店舗によって格差があったが、オケージョン需要や春物が堅調だった。初売りは売り上げ、客数ともに前年並みの店舗が多かった。

百貨店 ジャケットやセーター動く

 セール期であっても正価品販売が加速した。セールでの値下げをやめ、人気商品や定番品をシーズンを通して売り切る事例が増えたほか、「長く着られる汎用性の高いジャケットやニットの春物アイテムが良かった」(高島屋)という。セール頼りでなく、価値と価格のバランスが合えば購入に至っている。高島屋は婦人服が前年同月比4%増で、セールが前年並みだったが、正価品が10%伸びた。

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