6月のファッション小売り商況 営業再開で減少幅縮小

2020/07/06 06:28 更新会員限定


実店舗の営業は再開したものの、都心と郊外で客足の回復には差がある(東京・銀座で)

 6月の専門店、百貨店のファッション商況(速報値、既存店売上高)は、実店舗がほぼ全店営業を再開したこともあり、前年同月より休日が2日少なかったものの、売り上げが大きく落ち込んだ4、5月に比べ、全体に減収幅は縮小した。専門店は都心の店舗を中心にまだ外出自粛の影響が残り、客数、売り上げの回復が遅れているが、郊外立地の店舗が主力の専門店の中には前年実績を上回ったところもあった。百貨店はインバウンド(訪日外国人)需要の落ち込みが続き、1~3割減と振るわなかった。

【関連記事】5月のファッション小売り商況 大幅減収も下げ幅は縮小

専門店 地方で給付金効果

 緊急事態宣言が全国的に解除されたが、郊外店で客数、売り上げの回復が見られるのに対し、東京を中心に都心店は客数の戻りが遅い。しまむらは27%増。営業時間が通常に戻り、休業店舗もなくなったことに加え、地方で支給が先行する10万円の給付金も来店客の増加につながり、売り上げ増を後押しした。5月の既存店売上高が半減だったライトオンも6月は9.8%増。気温が高く推移し、中旬以降の夏物セールが好調で、客数が23.3%増となった。マックハウスは0.8%増。接触冷感など機能性ウェアやTシャツ、ホームウェアが好調だった。無印良品も衣服・雑貨が8.1%増。パジャマなど巣ごもり需要を捉えた商品が動いた。

この記事は無料会員限定記事です。

今すぐ無料で会員登録

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード会員限定



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事