アールイークロージング(東京)のメンズブランド「アールイーメイドイントウキョウジャパン」で得意のカットソーアイテムが売れている。17年春夏からスタートした「トウキョウメイドドレスTシャツ」の累計販売数は1000枚超。個店への卸売りは受注生産が基本で販売機会ロスが起きがちだが、自社でリスクを張った期中追加フォローでヒットを生み出す新興ブランドは貴重な存在だ。
個店を中心とした卸し先からの初回発注(直営店用含む)は300枚だったが、期中に小ロットの追加発注を繰り返した結果、数量が伸びた。店頭での購入客がリピーターとなり、SNS(交流サイト)などの口コミで広がった。早川英也代表は、「卸し先からはVネックや長袖の要望もあったが、発注が分散するためクルーネックのみの一点突破でタテ積みしたことがヒットにつながった」とみている。
同商品は大人の男性が着て様になる上質でシンプルなTシャツ。マハラニコットン120番手の糸を2本撚り合わせ両面編みにしてあり、上品な光沢とハリ・コシがあり対洗濯耐久性に優れる。東京・両国の専属工房で縫製した。無地の白、黒、オリーブで7500円。専用ボックスに入れて販売する。
新色にネイビーを加えた18年春夏物の初回発注は800枚を超えた。2月に夏物展があり、3月に都内卸し先で期間限定店も予定しており、「昨年実績のある店の発注は大幅に増えたので、新規扱い店からどれだけ追加発注がくるか楽しみ」(早川代表)とも話す。少しずつアップデートし、長く販売できる定番に育てたいという。