京都プリント産地でインクジェットプリント関連の設備投資が進んでいる。産地はコロナ禍による大幅な受注減という厳しい環境にあるが、ナイロンやウールなど幅広い素材に対する生産能力を高め、スポーツ関係など用途開拓も狙う。「先を見据えた投資」を仕掛けることで、在庫レスや消費地型生産といった変化する物作りへの対応を急ぐ。
(三冨裕騎)
先を見据えて導入
積極的に動いているのが、美研繊維だ。セイコーエプソンの最新インクジェットプリント機「モナリザ・エヴォ・トレ」を年内に2台増設し、既存の1台、「モナリザ・エヴォ」2台と合わせて5台体制に拡充、新たにスチーマーも導入する。「もともと来年の予定だったが先を見据えて導入を早めた」として、アパレルで進むデジタル化に生産側としても対応していく。