きょうから合同展プラグイン 質や価値を見つめる 心地よさや高揚感が鍵に

2020/10/21 06:29 更新


 上質なファッションブランドとライフスタイルグッズの合同展「プラグイン」(繊研新聞社主催)が今日から23日まで東京・渋谷のヒカリエホールで開催される。キーワードは四つ――物の本質的な価値を見つめる「エシカル」、心地よさを追求する「エフォートレス」、日常に高揚感をもたらす「アクセサリー」、生活を豊かにする「コスメやフレグランス」だ。その一部を紹介する。

 78年設立のレディスアパレル、ダブル・フェースのオリジナルブランド「ダブルフェーストーキョー」(AH‐014)は上質な国産の生地を使って国内で生産する服に定評がある。トラッドから半歩ずらしたモダンなデザインが特徴で、オリジナル柄のプリント生地で仕立てるブラウスが定番商品だ。21年春夏はジャンリュック・ゴダールの「軽蔑」をイメージソースにし、女性らしいリュクスな雰囲気を加えたリラックススタイルを提案する。

「ダブルフェーストーキョー」(AH‐014)

 「ククリ」(AH‐005)は、昔から人々の日常に寄り添ってきた絞りを今も身近に感じてほしいという思いから産地メーカーとデザイナーがタッグを組んで生まれたアパレルブランドだ。絞りの中でも、熱を加えて形状を生地に記憶させる「ヒートセット技法」に着眼し、現代のライフスタイルにあったデザインを作っている。今回、販路拡大や絞り技法の新たな挑戦をすべく出店した。価格帯はブラウス2万~4万円、ボトム2万5000~4万5000円。

「ククリ」(AH‐005)

 「絹屋」(AH‐041)は、シルクや天然素材を中心に使用し、冷えや乾燥・肌トラブルなど悩みをケアする商品を販売している。デザインだけでなく、使用するお客のことを考え、だれにでも優しい商品を目指している。プラグインには初の出店で「会える展示会で1件1件じっくり話して商談したい」という。価格帯は1500~5000円。イチ押しは肌にあたる面や耳ひもにシルク素材を使い、着用していても耳が痛くならない編み物マスクだ。

「絹屋」(AH‐041)

 「カズコ・コヤナギ」(AH‐045)は、陶磁土で作るジュエリーブランド。作る際にできるひびやざらつき、ちぎれた切り口などに美しさを見いだし、それぞれに個性ある表情としてデザインに生かす。貫入(かんにゅう)のひびの入ったリング、白い生地を金彩、銀彩で彩ったピアスなど。静謐なオブジェのような存在感がある。価格帯はピアス1万2000~2万円、リング1万4000~3万円、ペンダント1万円4000~3万円、ブローチ1万~2万5000円。

「カズコ・コヤナギ」(AH‐045)

 「美しく健康的に生きるための知恵を現代のライフスタイルに気軽に取り入れられたら」。そのような思いを込めたコスメブランド「アーユルヴィスト」(AH‐006)はアーユルヴェーダ・アドバイザーの女性2人が16年に立ち上げた。アーユルヴェーダで用いられる植物オイルとエッセンスを配合し、忙しい現代女性でもストレスなく使える「時短」「シンプル」「ナチュラル」のアイデアを全ての商品に加えた。環境に優しい物作りもしている。動物実験を行わず、自然に分解される成分を採用するほか、今冬からボトル容器を100%リサイクル樹脂を使ったものにする。商品はブランド設立のきっかけになった「アビヤンガ・ボディウォッシュ」を推す。

「アーユルヴィスト」(AH‐006)

◆出展社の声

「ダブルフェーストーキョー」の田中勤ダブル・フェース社長


 既存のみならず、新たなお客との商談や出会いを目的に出店します。異業種との協業もしたいと考えています。プラグインの出店と並行し、この間、雑誌の掲載やインスタグラム、楽天ファッションでの販売など消費者に向けてもアピールを強めています。40年以上、国内の提携工場で時代の変化に対応しながら物作りをしてきました。今後はトレーサビリティー(履歴管理)に責任を持ちます。



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