いくつ知ってる?「チェック」講座①

2017/09/24 04:45 更新


チェック、フラワー、ストライプ__そのときのトレンドやブランドのイメージに合わせて、店頭にはいろんな柄の商品が入ってきます。単に「チェック」、「ストライプ」でも伝わりますが、正確な柄の名前を学んで、お客様から販売のプロとして信頼されるようなワードで提案してみませんか?

今日はチェック柄です。

(出典:ファッション大辞典/繊研新聞社など)


アーガイルチェック(Argyle、Argyll)


一般的には、「ダイヤ柄」と呼ばれるひし形の連続したチェック模様です。英国の代表的なニット柄として知られています。見た目の連想から、そろばん柄とも。

アーガイルは、スコットランド西部の地名で、この地に住む氏族が身につけた民族衣装に多く用いられた柄・模様であることからこの名前が付けられたとも言われていいます。

トラッドの定番柄で、セーターやカーディガン、靴下などにみられます。1920年代にこの柄の靴下が米国にわたり、若者の間で大流行しました。


ギンガムチェック (Gingham)


ギンガムとは、平織の綿布の一種です。白に青、白に赤といった単純な組み合わせのものが多く、夏向きのシャツやジャケットなどによく使われます。

別称は「エプロンチェック」。英国の理髪店で前掛けの柄に用いられていたことに由来するといわれています。可愛らしさのあるイメージです。

ギンガムという言葉の由来は2つの説があります。①縦縞(たてじま)綿布の意味するマレー語の「genggang」②フランスのブルターニュの地方名「Guingamp」(ギャンガン)ーーです。


グレンチェック(glen)


数本の縞(しま)をグループにしたものをタテ・ヨコに走らせたチェック柄。グレートーンのものが中心で、カントリー調のジャケットやスーツに使われます。正統派できちんとしたイメージです。

「グレン」の由来は、①スコットランドのアーカートという地の谷間(グレン)で織られたところからついた②グレナカート家の柄ーーという2説があります。後説を取ると、グレナカート柄(Glenurquhart check)と呼ぶのが正確と言われることもあります。


タータンチェック(tartan)


スコットランドの伝統的なチェック柄。元々はスコットランドの氏族が紋章代わりに用いていたもので、チェックが2重、3重になって複雑な模様を形成しているのが特徴です。

氏族(クラン)を象徴する装飾文様であるため、戦場では、敵と味方を見分けるという役割も果たしました。本家も分家も同じ模様の日本の「家紋」とは異なり、タータンは分家も独自の柄を用いていました。

伊勢丹のショッピングバッグの柄もタータンで、1958年から使われ、2013年に柄を一新しました。


ハウンドトゥース(hound's tooth)


ハウンドトゥースとは、hound's toothと表記し、「猟犬の歯」のこと。犬の歯が並んでいるように見えることからこのように呼ばれています。ややレトロな雰囲気のあるチェックです。

日本ではこの柄が鳥が飛ぶように見えることから「千鳥格子」と呼ばれています。ガンクラブチェックに似ていますが、よりギザギザ感がある方がハウンドトゥースです。


ブロックチェック(block)


四角いタイルのような形を白と黒など2色の入れ替えで配列したチェックです。

日本では「市松模様」と呼ばれていますが、これは江戸時代の歌舞伎役者、初代・佐野川市松が白と紺の正方形を交互に配した袴を履き人気を博したことに由来しています。



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