ファーマフーズ 卵殻膜由来の繊維でアパレル向け開拓へ

2024/02/22 06:28 更新


「オボヴェール」を使用した土佐教授のマント

 機能性食品素材の開発・販売を手掛けるファーマフーズ(京都市)は、卵殻膜を再利用した繊維「オボヴェール」が、24年秋冬ニューヨーク・ファッションウィーク(NYFW)で発表されたコレクションに採用された。

 オボヴェールは、産業廃棄物として廃棄される鶏卵の卵殻膜を衛生的に分離・回収し、繊維化したもの。同社が長年にわたり研究し開発、23年1月に量産を開始した。

 卵殻膜が持つという、美肌・健康機能を備える。カシミヤに似た滑らかな風合いも特徴で、既にマスカラなどの人工毛として採用実績がある。

 今回は、土佐尚子京都大学防災研究所特定教授が採用した。リサイクル繊維素材に注目が高まる中、NYFWでの発表を予定していた芸術家でもある土佐教授がオボヴェールに着目し、採用が決まった。同素材の衣類が公に発表されるのは今回が初めて。

 今後は機能性インナーウェアの開発や、アパレルメーカーへの素材販売などを計画している。来年開催予定の大阪・関西万博の大阪パビリオンに出展参加し、土佐教授との協業も企画している。

関連キーワードサステイナブル



この記事に関連する記事