CO2削減の衣料用エコパッケージ

2015/09/14 06:01 更新


 タグやラベル主力のテンタック(東京)は焼却時にCO2(二酸化炭素)の排出を約60%(同社従来品比)削減するパッケージを発売する。新しい技術は、サトーグリーンエンジニアリング(東京)と東京理科大などが共同開発した「エコナノ」によるもので、「アパレル業界での採用は初」という。テンタックはインナー、シャツ用のパッケージを揃え、受注を開始する。初年度(15年12月期)の受注見込みは1000万枚。

 エコナノはCO2削減剤のナノベシクルカプセルを使い、燃焼時に発生するCO2を空気中に放出せず、炭素の塊として灰に残留させるナノ技術。同カプセルを、テンタックはパッケージ原料のポリプロピレン(PP)に添加した。二軸延伸PPにグラビア印刷し、無延伸PPをラミネートして、透明度と光沢性を備えたパッケージを作った。

 サトーグリーンエンジニアリングは食品用商品パッケージなどを製造販売しているが、衣料用はテンタックが担い、中国やタイの自社工場で製造する。

 テンタックの経営方針は「環境、健康、安全性を最重要テーマに国際的な信頼を得られる企業を目指す」。将来的には同社の「衣料用商品パッケージは全てエコナノを使ったパッケージにする」考えだ。

 

「エコナノ」を使って衣料用の商品パッケージを製造販売するのは初めて



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