オンワード樫山 Jプレス旗艦店を今秋NYにオープン

2017/08/14 12:10 更新


 【ニューヨーク=杉本佳子通信員】オンワード樫山が、Jプレスの旗艦店をニューヨークのエールクラブにオープンする。広さは200平方メートル強で、10月半ば開店を予定している。

 Jプレスは13年にマジソン街店を閉店した時から、再開を前提に新しいロケーションを探していた。今回、エールクラブの1階の小さな3店舗が出ることになり、「メンズの聖地であるマジソン街に近い」「ブランドの発祥地が(エール大学のある)コネチカット州ニューヘブンで、エール大学とずっと深いつながりをもってきたので、ブランドのコンセプトにピッタリ」という理由から、賃貸契約に至った。エールクラブ店の開店のタイミングに合わせて、ブリーカーストリートにあるJプレス・ヨークストリート店は閉店する。

 JプレスはEコマースも運営しているが、既存の顧客は50代から60代が多く、Eコマースをあまり利用していない。マジソン街店閉店後はニューヘブン、ケンブリッジ、ワシントンDCにある直営店で購入する顧客が多かったという。

 オンワード樫山USAの村上潤社長兼CEO(最高経営責任者)は、「ブランディングする上で、旗艦店の必要性を感じていた。Eコマースを拡大する上でも旗艦店は重要」と話す。村上社長によると、Eコマースで一番売り上げが高いのはスーツで、中心価格は800ドル。点数では、ポケットチーフやカフスボタンなどアクセサリーが多い。9月にはウェブサイトをリニューアルし、オンラインでオーダーしたものを店頭でピックアップできるようにする予定だ。店で受け付けているイージーオーダーも、オンラインでもできるように動いていて、9月の時点で少なくとも生地を選べるようにするという。

 米国では、ミレニアルズを引き付けることが非常に重要になっている。Jプレスも秋冬から細身のラインを強化し、価格がこなれた商品を一部日本から取り入れる計画だ。しかし、「変わらないJプレスが好き」というコアなファンも多く、ミレニアルズへの対応には慎重だ。



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