《小笠原拓郎の目》ショーの根本に服の力が必要

2020/05/18 06:29 更新有料会員限定


パンクなバレエダンサーの動きとともに新作を見せた「マーク・ジェイコブス」20~21年秋冬

 20~21年秋冬は様々なブランドが、ショーの演出によってファッションの楽しさをアピールした。ニューヨークの「マーク・ジェイコブス」、ミラノの「グッチ」、パリの「バレンシアガ」が代表的だ。エンターテインメント性の高いショーは時に見る者を熱狂させる。しかし、その根本に服の力がなければならない。

(小笠原拓郎)

 マーク・ジェイコブスは、パンクなバレエダンサーで振付師でもあるキャロル・アーミテージとともにコレクションを見せた。マーク・ジェイコブスの服を着たダンサーたちが、モデルとともにステージを舞い踊る。まるでシャンパンの泡が弾けるように、美しい服とダンサーの動きが重なり押し寄せてくる。ハンドクラフトを生かしたミニマルなラインとパンクなバレエダンスが共鳴し、服の力が人の動きによってスパークするように感じられたコレクションだ。

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