ブライダル大手のノバレーゼ(東京)は、廃棄予定のウェディングドレスを女児向けのパーティードレスとして生まれ変わらせ、レンタルする事業を開始した。デザインからパターン制作までは東京モード学園と産学連携で行った。
役割を終えたレンタル用ウェディングドレスは、裁断され、廃棄される。同社が運営するドレスショップの「ノバレーゼ」は3~5回、「エクリュスポーゼ」は6~10回のレンタル後に廃棄しているという。「ブライダル業界全体では相当数が廃棄されている。当社と業界全体の持続可能性を探る」(岩井雄紀財務経理部マネージャー)狙いで、子供用ドレスとしてアップサイクルするプロジェクトを立ち上げた。
子供用ドレスのデザインは、東京モード学園のファッションデザイン科4年生の約90人が出した190案の中から10案を採用した。1着の子供用ドレスの制作には、ウェディングドレス1~3着を使用した。
第1弾として10月20日から6型のレンタルを開始した。レンタル事業は、100%子会社で大人用パーティードレスレンタルのアンドユー(松田愛里社長)が担う。ドレスサイズは110~120センチで対象年齢は5~6歳。3泊4日のレンタル料金は送料・クリーニング代込みで税込み3300円。結婚式や習い事の発表会、卒園式・入学式などの用途を想定する。
来春までに10型に拡大し、その後は小学生を対象にサイズのの拡大や、小物・雑貨などアイテムを広げることも想定し、「限りなく廃棄ゼロに近づけていきたい」(岩井マネージャー)と、ドレスの循環利用を促進していく。