能作、錫製ジュエリーブランドを立ち上げ コレド室町に1号店

2024/11/07 17:30 更新


チョーカーやピアス、イヤカフなど約25型がある

 錫(すず)製のライフスタイル製品で知られる富山県高岡市の鋳物メーカーの能作が、新事業としてオリジナルジュエリーブランド「NSバイノウサク」をスタート、11月6日に自社ECで販売を始めた。事業開始にあたり、23年にジュエリーOEM(相手先ブランドによる生産)のユーボネクスを傘下に入れた。ファーストコレクションと店舗デザインを建築家の永山祐子氏が手掛け、11月20日にはコレド室町に1号店を開く。

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 能作は1916年に創業。現在19店を構え、24年9月期の売上高は22億円超。近年は高感度な錫製テーブルウェアやライフスタイルアイテムが支持されている。ジュエリー事業も「10年をめどに、既存事業と同規模に育てたい」(能作千春社長)とする。

 事業発案の背景には、「何か身に着けられるものがあれば」との声が消費者から多かったことと、結婚10年目を祝う錫婚式にちなみ、錫ジュエリーを通して幸せな時間を届けたいとの思いがある。また、より若く幅広い客層を獲得できるとの狙いもあった。

 商品開発は、錫に金を配合した独自の新素材を作り、能作とユーボネクス双方の職人の知見を生かした。デザインは錫独特の柔らかさや軽さ、肌なじみの良さに着目し「しなやかに体に巻き付くリボンをイメージした」と永山氏。ほっそりと曲線のラインを描く錫にあこや真珠をあしらった約25型を企画した。ピアスのバックパーツなどを付け替え、カスタムできるアイテムが多い。また、イヤカフやオープンリングは体に合わせて形を微調整できる。ジェンダーレス対応で、価格は2万円台~4万円台が中心。

デザインを担当した建築家の永山祐子さん(左)と能作千春社長(右)
 11月13~19日に伊勢丹新宿本店1階で期間限定店を開く。コレド室町店に続き、商業施設への出店を視野に入れている。



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