ヴェランド「ノラ・ノッティ」 大人のナイトウェアを

2018/01/22 11:00 更新


 「24時間美しい自分でいたい」をコンセプトに、ヴェランド(神戸市)の西村由佳社長が立ち上げたナイトウェアが「ノラ・ノッティ」だ。欧州でセレクトした上質なコットンやシルクの天然素材を使用、体形に優しくフィットする丁寧な縫製で仕上げた。価格は2万5000~3万1000円になるが、30代から40代で質の高い商品を求める女性を開拓していく。

(山田太志)

 西村さんは、ドイツで約7年スポーツウェアの商品企画や管理を担当した。帰国し神戸の企業で広報などを経験した後、アパレル関連の起業を決意。スポーツウェアと同様に素材が重要なファクターを占めるナイトウェアを手掛けようと、16年にヴェランドを設立した。1年余りは企画、生産、会社運営に関わる全ての業務に奔走し、昨年末に商品発表にこぎつけたばかりだ。

ヴェランド 西村由佳社長

 スタートに当たり、まずは良い素材を手に入れたいと、国際的な素材総合見本市のプルミエール・ヴィジョン(PV)パリに出張。イタリアの名門シャツ地メーカーであるモンティのブースを訪れた。最初は相手にされなかったそうだが、粘り強い交渉が実を結ぶ。縫製は、小ロット対応を渋りがちな国内工場を説得し、生産基盤を固めた。

 商品は素材だけでなくディテールにもこだわる。貝ボタンやダブルカフスを使い、ウエストは後ろを平ゴム、前をドローストリング仕様のリボンで仕上げた。デザイン性だけでなく、ナイトウェアに求められる機能性や耐久性にも気を配った。第1弾は、100番双糸以上の細番手を使った5品番を揃える。

貝ボタンやダブルカフスなどディテールにもこだわる
伊・モンティの100番双糸以上の高級細番手を使用

 ブランドのホームページを通じた自社EC、セレクトショップ、ランジェリーショップなどで販売を開始、現在は関西中心だが、今後は首都圏での販路開拓にも力を入れる。ランジェリーショップなどではインナーと並ぶアイテムとして受け入れやすいが、セレクトショップ向けは単品だけでは売り場構成が難しいと見る。このため、今後はロングカーディガンやガウンなどのホームウェアを増やしながら、ブランドとしての世界観をアピールしていきたい考えだ。

 「この1年で基盤をきっちり固めながら、大人の女性に向けた『嗜好(しこう)品』としてのナイトウエアブランドを育てていきたい」(西村社長)と抱負を語る。

「ノラ・ノッティ」のオリジナルサイト



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