名古屋パルコは、パルコとキャンプファイヤーが共同運営する購買型クラウドファンディング(CF)「ブースター」で生産者の環境改善のための支援を募っている。19年2月に実施するレストランゾーンの改装・拡大では、全国の人気店のほか地元の特徴ある飲食店の誘致に力を注ぐ。CFを活用して食材を提供する漁業を支援し、地元食文化を盛り上げる。
(神原勉)
名古屋パルコとしては2例目の取り組み。第1弾は17年春のレストラン街全面リニューアルの際にPRも兼ねて実施。1口5000円、目標額50万円で募ったところ、目標の2倍近い応募があったという。今回は「生産者の環境改善や地元食文化を盛り上げる!クラウドファンディングプロジェクト」として、拡大部分に出店する奥山安蔵商店(三重県桑名市)とエイムエンタープライズ(愛知県岡崎市)をプロジェクトオーナーに、1口5000円、目標額50万円で募っている。期間は2月3日まで。リターンは三重県紀伊長島直送の干物セット、あるいは名古屋パルコのレストランフロアのリニューアルレセプションの招待券とグルメチケット6000円分。
新しくなるレストランフロアの話題作りもあるが、同プロジェクトでは漁師の後継者問題や港の設備の老朽化など生産者が置かれた現状を訴え、支援を呼びかけることが主要な狙い。支援金の一部は紀伊長島の漁協と協議し、漁業の体験会や設備改修などに充てたいとしている。プロジェクトの発表会では奥山安蔵商店の福田賢司社長のインタビューを動画投稿サイト「ユーチューブ」で生中継し、地元食材の魅力や、生産者が抱える課題をアピールした。