マザーズインダストリーのEC売り上げが、前年比30%増と好調だ。ECの責任者は直営店舗のSV(スーパーバイザー)経験を持つ林良彦さん。14年に中途入社し、20年にウェブチームへ異動した。22年からディストリビューターも兼任し、ECでも店舗同様にブランドコンセプトを表現することを重視している。
【関連記事】マザーズインダストリー 「ミズイロインド」で初の写真集
――運営体制は。
ECサイトの運営、出品掲載、出荷発送などを計17人で運営しています。出荷発送まで自社で完結する理由は、店でショッピングバッグを受け取る感覚をECで購入して、商品が届いた時にも同じ体験をしてもらいたいからです。
――ECの特徴は。
他社12モールにも出していますが、思いを伝えやすい自社ECを中心に運営しています。ブランドコンセプトを直接伝えるためのブランドストアとして「ミズイロインドオンラインブティック」と「ミディウミオンラインストア」、セレクトストアの「マーコートオンラインストア」の三つがあります。OMO(オンラインとオフラインの融合)を進めており、店舗受け取りもしています。オンラインで商品を発注し接客してほしいスタッフから購入する事例もあります。
――課題は。
ブランドを正しく伝える力と映像表現の向上です。ディレクターやデザイナーの思いをウェブチームでも変わらず表現できるように磨きをかけているところです。シーズンコンセプト映像をECサイトのトップに載せるなど、視覚的に伝えることにも取り組んでいる最中です。
――今後について。
引き続き、店舗同様のリアル体験を提供するためのデジタル戦略を立案、実行していきます。また、見込み客に向けたアプローチや、海外需要を見据えて越境ECにするための準備も進めています。