モリリンが3D技術を製品開発に本格活用 パターン修正や素材変更を可視化

2023/04/28 12:00 更新


部位ごとの着圧を検証し着心地の良さを追求

 モリリンは3Dデジタル技術を商品開発に生かす「M3LABO」(エムスリー・ラボ)を立ち上げ、本格的な運用を始めた。同社の素材開発力を活用し、取り組み先の製品開発に最適な素材提案で応える。

 同ラボの特徴は、3Dデジタル技術を活用し、単にサンプルの削減や時間の効率化だけでなく、様々なシーンでの動作を検証し、パターンの修正や素材の変更などを可視化して提案できるところ。取り組み先が開発したい製品の特徴を、パターン、素材に落とし込み、体形アバターに着用させて部位ごとの着圧を検証。着心地の良さを実現するためにパターンの修正にとどまらず最適な素材の開発まで踏み込む。

 多様な活用方法の提案=マッチング、素材提案=マテリアル、動作検証=モーション、それぞれの頭文字からM3とネーミングした。現在はライフイノベーショングループと総合企画室を中心に運営しているが、将来的には全社プロジェクトとして幅広い活用を目指している。平均体形データに基づいた3Dアバターも独自に開発し、ブランドのイメージに沿ったオリジナルの作成も可能としている。

 同ラボは織田ファッション専門学校との産学連携プロジェクトにも取り組み、3D・CAD(コンピューターによる設計)のモデリスト養成を支援している。学生らとともに、今後のファッション業界でのデジタル活用の可能性を探る。

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