「モモタロウジーンズ」が京都に新店 ブランド刷新で世界戦略を強化

2024/07/11 17:30 更新


京町家をリノベーションした「モモタロウジーンズキョウト」

 ジャパンブルー(岡山県倉敷市)は7月13日、京都市の新門前通に路面店「モモタロウジーンズキョウト」を開く。同時に「モモタロウジーンズ」を刷新し、新ブランドサイトを稼働、グローバルブランドとしての戦略を強める。

(小畔能貴)

 新店は築80年近い京町家をリノベーションしたもので、伝統と革新が交差する京都からブランドの魅力を発信する。グローバル化を進めるためにクリエイティブディレクションをSIMONE(東京)が担当。「京都の骨董(こっとう)街で、民芸として製品やサービスを提供するイメージ」(ムラカミカイエクリエイティブディレクター)を狙った。

モモタロジーンズキョウトの外観
3人が新店やブランド刷新について話した(右から鈴木代表、ムラカミクリエイティブディレクター、品川氏)

 1階の店舗部分は46平方メートル。天井高があり、自然光が差し込む広々とした空間だ。建築設計ユニットのAS(東京)が設計し、LEDを埋め込んだアクリル照明、アルミ什器などでインダストリアルなイメージを表現した。奥には坪庭があり、手前の試着室の鏡の効果で、坪庭のソテツが万華鏡のように広がる視覚効果も実現した。

 ブランド刷新は、ロゴの変更とともに、天然藍、手織り織機、力織機を使うなど希少な技術で物作りする強みを、多くの人に分かりやすく伝えることを重視する。ジーンズを良質な道具、ロングライフなクラフト品に位置付け、緯糸をあえて細くすることでブルーを際立たせる〝特濃〟を基点に、デザインを強化した。マーベルトや丈夫な縫製仕様を取り入れるほか、パターンを見直し、ジーンズ4、Gジャン3の7シルエットで、従来よりも幅広い人が着こなしを楽しめるようにした。緯糸にシルクやカシミヤを使う新ラインも加える。ジーンズの価格は「エントリーモデルは変わらないが、上は12万円(税抜き)になる」(鈴木完尚代表取締役社長兼COO=最高執行責任者)。

ロゴをはじめ新しいデザインを盛り込んだジーンズ

 ブランド売上高は22年から再び伸び、24年度(24年8月期)は前期比15%増ペースで、16億円以上を見込んでいる。今回の新店、ブランド刷新、国内外のECも担うブランド新サイトを皮切りに、26年度に30億円を目指す。



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