パリの見本市「モード・シティ」 日本の個性派が出展

2017/08/24 10:59 更新


 パリのポルト・ド・ベルサイユ国際見本市会場で7月8~10日、ランジェリーとビーチウェアの見本市、モード・シティが開かれた。日本から個性派ブランドが出展した。

(パリ=松井孝予通信員)

重ね着で別の表情

重ね着したワンピース(ランジェリーク)

 昨年のモード・シティに初出展し、1月のパリ国際ランジェリー展(SIL)、今展と継続出展しているカドリールインターナショナルの「ランジェリーク」は、クリエイションが認められ、先鋭40ブランドだけを集めたゾーン「エクスポウズド」に選ばれた。

 18年春夏コレクションは、デザイナーの有馬智子さんが19~20世紀の仏人画家アンリ・ルソー最後の作品「夢」からインスピレーションを得た「トロピカル」がテーマ。快適な着心地を追求し、パターンと素材選びにこだわりながら、デリケートな色にのせて独自のエレガンスを広げた5ラインで構成する。

 洗いをかけ、ヌードカラーのような微妙なニュアンスのピンクにした日本のシルクに仏製レースを載せたショーツ、極細糸を使った高島縮に英国製レースをあしらったスリップ。シルクとコットンの不規則なボーダーに、日本製の珍しいレースを合わせたノースリーブ(FOB=本船渡し価格=146.09 ユーロ )と長袖(156.52 ユーロ )のワンピースは、1枚でも、2枚を重ねて別の表情を楽しむこともできる。「素材の面白さと繊細な仕上がりが特に評価された」と有馬さん。

 注目ゾーンへの出展でブランドの認知度も高まった。欧州で取引先を増やしながら、来年のSIL出展へつなげていく。

2タイプで各13色

立体裁断の機能性インナー(プルミエ美人工房)

 初出展したプルミエの「プルミエ美人工房」は、着用することでボディーラインだけでなく、気持ちもアップする立体裁断の機能性インナー。需要が伸びつつある欧州市場に先手を打った。

 多機能のボディーシェイパーとガードルに絞り、着心地が良く体を包むように補整する綿混タイプと、軽い装着感で花モチーフにした日本製レースを使ったタイプを提案。大地をテーマにそれぞれ13色揃えた。

 ファッション性と色バリエーションを持ち合わせたシェイプラインは珍しく、同展が主催するランジェリーショーでレースのコレクションが紹介された。



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