御殿場プレミアム・アウトレット 「空飛ぶクルマ」の離着陸場が完成

2025/05/29 06:28 更新


「東日本初」となる空飛ぶクルマの離着陸場

 三菱地所と三菱地所・サイモンは5月27日、御殿場プレミアム・アウトレット(PO)にeVTOL(空飛ぶクルマ)の離着陸場「御殿場プレミアム・アウトレットバーティポート」が完成したと発表した。

(森田桃子)

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 三菱地所は将来的な空飛ぶクルマの活用を見据え、22年に「空の移動革命に向けた官民協議会」に参画。三菱地所・サイモンとともに御殿場PO、酒々井POでヘリコプターを使用した遊覧サービスを提供しつつ、次世代モビリティーのノウハウを蓄積してきた。

 今回設置されたポートは国土交通省の定める空飛ぶクルマのバーティポート整備指針を参考にして整備したもので、三菱地所によると「東日本初」のバーティポートとなる。今年秋には実機によるデモフライトも実施しながら、ヘリを使ったユースケースの検証やニーズの掘り起こしを続け、最終的にはオフィスビル、商業施設、ホテル、空港などを起点としたサービス活用を視野に、社会実装に取り組む。

 空飛ぶクルマは「社会的課題になっている渋滞や環境問題にアプローチできるモビリティー」(土山浩平三菱地所丸の内業務企画部主事)とする。都市部での渋滞解消や、交通インフラが不十分な地域での移動手段提供に加え、移動時間の短縮などの利便性向上、観光などの体験価値向上につながる。「垂直離着陸できることで(施設の)中心地に直接乗り入れることができる」ことなどが特徴だ。

 開業25周年を迎える御殿場POでは、この間、体験価値向上に取り組んできた。20年にヒルサイドにショッピングエリアを拡張したほか、ホテルや遊園地、温浴施設を導入。22年に導入したヘリによる遊覧飛行サービス、今年春から開始した首都圏と同施設をつなぐ都市間移動のサービスで、さらに「体験価値向上とワクワク感を提供できた」(加藤健太御殿場PO支配人)とする。同ポートの設置についても、さらなる体験価値につながると期待を寄せる。



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